トイプードル遺伝性疾患について
2017.10.07
トイプードルに関わらず他の犬でも、遺伝性疾患はありますが、
今回は、トイプードルに多い遺伝性疾患についてのお話をします!
トイプードルの遺伝性疾患と言われるもので
(1)進行性網膜萎縮症【PRA】とは、
網膜の病気です。光を感知する網膜が変形退化して
萎縮し続け、次第に視力が低下していき
最終的には失明してしまうのです。
トイプードルをはじめ、多くの犬種で見られる遺伝性疾患です。
愛犬が暗闇で物にぶつかったりしたら
獣医さんにみてもらいましょう。
病気が進行してしまうと網膜が萎縮して視力の低下が起こります。
瞳孔が常時散大し、検眼すると眼底からの光を反射は明るさを増すことになります。
そして、網膜の水晶体を白濁させていきます。
そのため白内障が併発する可能性が高くなります。
トイプードルのPRAは遅発型のグループに入りますので
2歳〜7歳までに発症する犬が大半ですが、
10歳を過ぎてから発症する場合もあります。
一度、失明をしたら視力を回復することは不可能になります。
(2)パテラ【膝蓋骨脱臼】とは
後ろ足の膝蓋骨(人で例えると、いわゆる膝のお皿の部分)
は通常、膝関節の中央にあるべきものなのですが、
その正常な、位置に収まらず外れてしまう状態の事を膝頭骨脱臼です。
この病気には、内側に外れる内方脱臼と、外側に、外れる外型脱臼があり、
内方に外れるほうが多いと言われています。
小型犬は内方脱臼、中・大型犬は外方脱臼が多いとされ、
外方脱臼は、股関節形成不全が見られる場合に発症率が高いと言われています。
外傷性(後天性)は、打撲や転落、横転といったことが主な原因になります。
遺伝性(先天性)の場合は、産まれた時点から股関節の発育不全、
または股関節周囲の筋肉や靭帯の異常があるとされています。
実際に、トイプードルと言う犬種には、多い病気の1つでもあります。
勿論、健康な親犬からでも、パテラは発症すると言われています。
ペットショップや、ブリーダーさんから
お引き渡しされて、獣医さんに診てもらって
何も無くても、後々、2〜3年後になる場合もあります。
トイプードルという犬種は、足の骨の構造自体
もともと脱臼になりやすい構造になっており、
獣医さん曰くトイプードルの50%はキャリアと言われています。
対処法としては、フローリングなど滑らない環境にしてあげるとか、
子犬時に運動を、多くして筋肉を付けてあげることもいいです。
肥満にならない健康管理にも気をつけてあげて下さい。
もしパテラと診断されたら、手術をすることも可能ですが、手術して治る子もいてますが
治らない子もいています。
(3)不正咬合
不正咬合とは、オーバーショット 上顎の歯が下あごより
5㎜以上出ている事をいいます。
アンダーショット 下顎の歯が上顎より出ている事を言います。
(最近のティーカップや、小ぶりの子に特に多いです。)
シザーズバイト 上顎の切歯が下顎の切歯の前にわずかに接触していて鋏のように
噛み合うものが正常です。
しかし、オーバーショットでもアンダーショットでも
日常生活にはほとんど支障はありません。
遺伝の場合があるので、気を付けて下さい。
(4)停留睾丸
停留睾丸とは、前のお役立ち情報にも書いていますが
オスの睾丸が玉袋に降りて来るのが正常なのですが
降りてこなり、もしくは、1つだけしか降りてこないというようなことがあります。
なぜ、降りてくるのかというと、睾丸が体内(腹腔内にとどまってしまうと
体温で、睾丸が熱で悪性腫瘍になるということもあると言われていますので
獣医さんに診てもらって下さい。1年で降りてくる子もいてます。
小型犬には多いです。
(5)乳歯遺残常
とは、乳歯が抜けずに、永久歯が生えてくる2重歯になるケースで、
これも小型犬に多いです。
放置しておくと歯並びが悪くなったり歯周病になりやすくなります。
生え変わる時期を見て、噛むおもちゃや
タオルの引っ張り合いなどをし、遊んであげて
歯を良く使うようにするのと、獣医さんに診てもらい、乳歯が残っていれば、
避妊手術や去勢手術をする機会に取ってもらいましょう。
まだまだありますが
大まかなものを挙げさせていただきました。
参考になれば幸いです。